道路や隣地の関係をチェックします。 プライバシー確保の必要性に応じて、道路側と隣地側に目隠しの仕切りを検討します。また道路側には、街並みとの調和や景観にも配慮が必要です。
ゾーニングのいろいろ
始まりは、ゾーニング
駐車空間・駐輪空間や門・塀まわり空間、アプローチまわりやサービスヤード空間、庭空間などのとり方、あるいは位置と広さを大まかに決めていく作業の事をゾーニングと呼んでいます。
敷地の高低差、隣地や道路との関係また、建物の出入り口や各部屋との繋がり等生活動線などに配慮しながら、お客様の要望なども含め、さまざまな条件を検討することが大切です。
ゾーニングとは
①駐車空間・駐輪空間
駐車空間・駐輪空間は車が出入りする道路の幅員や駐車台数、車の大きさなどによって決まります。建物の玄
関や勝手口、アプローチやサービスヤードへのスムーズな動線のつながりも考慮してください。
②門・塀まわり空間
駐車空間・駐輪空間が決まると次は、扉などの使い勝手を考え、門の位置と大きさを決めます。門の位置は建物の玄関や道路に面する建物の窓の位置などに注意して決めます。
③アプローチまわり空間
道路から建物の玄関までの通路とその周辺をアプローチと呼びます。とくにアプローチの始まりである門まわりは、あなたの家の第一印象を決める重要なポイントになります。
④サービスヤード空間
屋外での軽作業、家事作業の場となるスペースです。建物まわりの通り抜けや収納なども考え、作業内容にあわせて、広さや日照、動線などを検討し、使いやすい空間にしましょう。
⑤主庭空間
リビングやダイニングから続く庭のスペースは、半戸外空間(中間領域)として、デッキやテラス等をつけて実用スペースとして活用するか、見て楽しむ観賞用の庭にするのか。ライフスタイルやご希望にあわせて決めていきます。
⑥その他の庭
建物や塀で囲まれた庭を中庭、比較的狭いものを坪庭と呼びます。主に室内から眺める庭をさします。
ゾーニングのステップ
ゾーニングは以下の手順で考えていきましょう
ポイント!
ゾーニングは各部位空間との動線や道路からの自転車や、車の動線、縦地内の人の動線、建物の居室からの視界等を検討することが大切です。
3つの外構スタイル
ゾーニングの方針が固まったら、次に外観イメージを決める、外構スタイルを検討します。エクステリアのスタイルは、以下の3つのタイプがあります。
Type.1 オープンスタイル
ポイント!
欧米でよく見られるスタイルです。道路に対して門まわりと駐車スペースが開放的で、街並みに調和するように、建物のシルエットを活かしたファサード空間が演出できます。留意点は、プライバシーの確保と防犯に対しての注意と工夫です。
Type.2 セミクローズタイプ
ポイント!
駐車空間・駐輪空間以外を門柱・門扉、フェンス、生垣などで囲む外構スタイルです。最近は郊外でよく見られるようになりました。駐車スペースがオープンになるため、門まわりから駐車スペースへのつながりを配慮したデザインが求められます。
Type.3 クローズタイプ
ポイント!
門・塀まわり空間、駐車空間・駐輪空間共に扉や塀また、生垣、などを設けて、敷地の外周をすべて囲う、オーソドックスなスタイル。門としてのしつらえが工夫しやすく、門扉・フェンス等のトータルコーディネートで、まとまりのあるファサード空間になります。季節感と彩りが感じられるように、植栽を上手に組合せるよう心がけましょう。
ゾーニングを活かしたプラン例/南入り
オープンスタイル
南入りのオープンスタイルの外構計画では、庭の中でも道路から見せていい部分と、隠したい部分を明確にゾーン分けして考えたいものです。
アプローチの動線もストレートは避け、少しでも回り込むように変化をつけ、庭のプライバシーを守りましょう。
ポイント!
ファサードの植栽が、ひきのある建物の前景となります。植栽を立体的に構成すれば、雰囲気をさらに盛り上げることができます。
セミクローズドスタイル
ファサードの植栽が、ひきのある建物の前景となります。植栽を立体的に構成すれば、雰囲気をさらに盛り上げることができます。
床仕上げのデザインや素材にも工夫したいものです。
ポイント!
駐車スペースとアプローチをつなぐ植栽が、周囲に豊かな緑を提供します。オープンタイプの思想からプランを考えるのも一案です。
クローズドスタイル
南入りのクローズドスタイルの外構計画では、街並みという観点を意識したいものです。シンボルツリーはもちろん、アジサイやツツジなどの花灌木でフェンスの足元にも彩りを与え、季節感を演出します。
ポイント!
駐車スペースとアプローチをつなぐ植栽が、周囲に豊かな緑を提供します。オープンタイプの思想からプランを考えるのも一案です。
ゾーニングを活かしたプラン例/北入り
オープンスタイル
北入りのアプローチ空間は、日当たりの関係もあり、暗く寂しくなりがちです。オープンタイプの特性を活かして、緑や花々でアプローチを中心としたファサード全体を明るく彩りたいものです。
ポイント!
狭いアプローチスペースでも、花鉢台などを置くと彩りやアクセントが生まれます。また照明を組合せれば、夜もおしゃれな雰囲気が演出できます。
セミクローズドスタイル
クローズドスペース(閉じたい空間)を明確にゾーニングした上で、プランを考えたいものです。例えばオープンな駐車スペースと、囲まれたアプローチが対比的に存在するので、植栽を効果的に用いて、街並みとの調和をはかりましょう。
ポイント!
駐車スペースの床、門柱からつながる塀が目立つので、そのデザインや仕上げには注意が必要です。道路際の植栽は、下枝がじゃまにならない種類を選びます。
クローズドスタイル
クローズドスタイルとはいえ、やはりアプローチを玄関の正面にする直線的なプランは避けたいものです。
わずかでも回り込む位置に門扉を設け、門柱も道路から40㎝ほど後退させて、ゆとりのあるファサードを工夫しましょう。
ポイント!
アプローチのふところに少しでも余裕があれば、シンボルツリーとサブシンボルツリーの間を縫うような動線にすることで、ファサードの雰囲気がとても良くなります。
ゾーニングを活かしたプラン例/東西入り
■東西入りの特徴
駐車スペースを南にとるか、北にとるかによって、プライバシー確保の度合が異なります。南にとるとプライバシー確保に工夫と費用が必要になりますが、北にとれば比較的簡単に庭のプライバシーを守ることができます。
■チェック
駐車スペースは、建物の間取りと照らし合わせて検討されていますか。また、シンボルツリーを効果的に配したアプローチとなっているでしょうか。
オープンスタイル
アプローチと駐車スペースが隣り合っている場合は、アプローチも工夫したいものです。あえて回り込むような動線としたり、シンボルツリーをセンターに配置して両側に駐車スペースと アプローチスペースをとるなどもアイデアです。
ポイント!
シンボルツリーを駐車スペースとアプローチの間に入れることで、豊かさを感じるファサード空間が演出できます。駐車スペースやアプローチ入口のデザインと仕上げにも気を配りたいものです。
セミクローズドスタイル
アプローチから庭にかけてクローズするプランが、やはり一般的といえます。庭側に駐車スペースをとる場合は、居室の出入口との関係を必ずチェックします。門柱の向きをふることで、街並みに変化を与え、同時にアプローチ空間にもゆとりが生まれます。
ポイント!
シンボルツリーを駐車スペースとアプローチの間に入れることで、豊かさを感じるファサード空間が演出できます。駐車スペースやアプローチ入口のデザインと仕上げにも気を配りたいものです。駐車スペースやアプローチ入口のデザインと仕上げにも気を配りたいものです。
クローズドスタイル
クローズドスタイルとはいえ、やはりアプローチを玄関の正面にする直線的なプランは避けたいものです。わずかでも回り込む位置に門扉を設け、門柱も道路から40㎝ほど後退させて、ゆとりのあるファサードを工夫しましょう。
ポイント!
道路から建物までのひき(セットバック)があまりとれない場合は、シンボルツリーを門や塀の内側に入れて植えることで、門から玄関までの動線が誘導しやすくなります。